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近頃、江戸では、米の価格が急激に値上がりしていた。
それというのも、金儲けの名人と噂される物産問屋主・江上屋芳太郎(津田寛治)が米を買占め、相場を操っているからだ。
その強引なやり口は、民衆が鳶頭の政五郎(峰蘭太郎)を先頭に江上屋に抗議行動を起こすほどだった。
そんな江戸に、奥州黒川藩の田舎侍・藤戸又兵衛(渡辺いっけい)がやってきた。
ひょんなことから又兵衛と出会った如月(谷村美月)は、又兵衛の人の良さに感心し、涼次(松岡昌宏)に、又兵衛を家に泊めるよう頼み込む。
又兵衛が経師屋仕事を手伝うのを条件に渋々了承する涼次。
又兵衛によれば、藩の大事を託されて江戸にやってきたという。
又兵衛が向かったのは、あの江上屋だった。
実は、十年前、又兵衛はやくざ者に襲われた江上屋を助けたことがあったのだ。
又兵衛が黒川藩の漁場を担保に金を融通してほしいと頼むと、江上屋は快諾。
だが、又兵衛が帰ると、江上屋は番頭・勘六(中原丈雄)に黒川藩の漁場の価値を調べるように命令し……
そんな矢先、江上屋への抗議活動の先頭に立っていた鳶頭の政五郎が、何者かによって殺された。
伝七(福士誠治)の見立てでは、かなり腕の立つ者の仕業のようだ。
一方、江上屋は、自分が貸した金で米を買い占めて相場で儲ければいいと又兵衛に提案する。
何もせずに金が儲かるという話に実感のわかない又兵衛だが、自分への恩返しだという江上屋の言葉に背中を押され、申し出を受け入れることを決めた。
涼次は、あの江上屋が相手だけに、何か裏があるのではないかと心配するのだが……
そんな矢先、米相場が急落。
米が一気に売られて、値崩れが起こった。
全ては江上屋の仕業だった。
又兵衛が買った米にも買い手がつかない状態に。
江上屋の狙いは、又兵衛をだまして黒川藩の漁場を手に入れることだったのだ。
自分がだまされたと知った又兵衛は漁場一切の朱印状を返すように江上屋に迫るが、用心棒・香坂仁兵衛(福本清三)によって斬り殺されてしまう。
鳶頭の政五郎を始末したのも、仁兵衛ら、江上屋の用心棒だった。
又兵衛が世話になった礼にと涼次に渡した金を頼み両に、仕事が始まった。
中村主水(藤田まこと)が仁兵衛を、源太(大倉忠義)がもう一人の用心棒・高田久蔵(西村匡生)を仕留めた。
さらに、小五郎が番頭・勘六を斬り、涼次が江上屋の首筋を突き刺して、又兵衛の恨みを晴らしたのだった。