03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
江戸の街では、夜中に出歩く若い娘が陵辱されて殺される事件が立て続けに起こっていた。
今日も、お佐代(町田マリー)という娘が死体で見つかった。
悲しみに暮れる父親の仁吉(山田辰夫)と妹のお絹(小林涼子)を横目に、南町奉行所見廻り同心・小五郎(東山紀之)は不機嫌な表情だ。
それもそのはず、最近、江戸中の女たちは皆、色男ばかりが揃っている夜遊び場・美景庵に熱狂しており、小五郎の好きな芝居も閑古鳥が鳴いて打ち切りになったのだった。
だが、美景庵は、店に来た若い女を陰で男たちに斡旋して儲けた上、女たちを消すという非道な商売をしていた。
お佐代を殺したのも、美景庵の信次と名乗る男(中村俊介)だった。
仁吉は、娘の仇を討ってくれと、三番筋で仕事を依頼する。
だが、陰で聞いていた花御殿のお菊(和久井映見)は、それが世間体を気にしたゆえの依頼だと知ると、きっぱりと断った。
しかし、何か裏があるとにらんだお菊が、源太(大倉忠義)に出前がてらに美景庵を探らせると、その背後には廻船問屋・野崎吉衛門(田宮五郎)がいるとわかる。
陰では違法の賭場も開いていると言われる人物だ。
その頃、姉の仇である信次を探そうと美景庵にやってきたお絹は、店の前で直助という男に出会う。
彼が実は姉を殺した人物・信次であることも知らずに、お絹は直助と親しくなっていく。
一方、仁吉は凶器を手に美景庵を訪れ、主の次郎(荒木宏文)に信次を出せと迫るが、逆に用心棒・鬼丸(工藤俊作)によって返り討ちにされてしまう。
息も絶え絶えの仁吉は再び三番筋で仕事を依頼した後、息を引き取る。
今度こそはお菊も仁吉の願いを聞き入れ、仕事が始まった。
涼次(松岡昌宏)は吉右衛門の賭場を訪れると、彼の首筋に道具の錐を突き刺す。
源太は美景庵の用心棒・鬼丸の首をからくり蛇で絞めた。
さらに、中村主水(藤田まこと)も、美景庵の主・次郎を小刀で突き刺した。
そんな矢先、南町奉行所に直助が自訴してくる。
そして、お佐代を殺したことは隠したまま、罪を打ち明けた。
お絹の懇願もあって、お目こぼしが決まり、直助は自由の身に。
だが、直助は自分を待つお絹の元に帰る気はなかった。
目撃者の証言で直助のお佐代殺しの確証を得た小五郎は、お絹までも裏切った直助を一刀両断に斬ったのだった。