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出演者:藤木直人木村佳乃夏川結衣渡辺いっけい荻野目慶子南野陽子高知東生石井正則三浦理恵子田丸麻紀余貴美子室井滋小林稔侍

主題歌:藤木直人CRIME OF LOVE

原作:松本清張夜光の階段



道夫(藤木直人)は青山に新しい『サヤマビューティルーム』をオープンさせる。
女優や政財界の有力者、文化人が競って会員となり、開店資金を出資。
そのことはマスコミにも書き立てられ、道夫は開店資金の調達だけでなく話題づくりにも成功する。
だが店には、オーナーのように振る舞う幸子(木村佳乃)の姿があった。
村岡トモ子(原幹恵)殺害に加え、雅子(室井滋)も道夫が殺害したと知った幸子は、彼の運命は自分の手の内にあると自信を取り戻し、道夫をがんじがらめに束縛していた。
そんな幸子に、依然として道夫の動向をうかがっていた桑山検事(小林稔侍)が接触を図ってくる。
桑山は桜田(高知東生)の調査により、幸子が道夫の足取りを追って青梅に行ったことを知っていた。
そんな桑山に対し、幸子は「道夫は雅子に頼まれて青梅駅まで車で送っただけ」と答え、道夫を侮辱するなら告訴すると毅然と答える。
二人のやり取りを見ていた道夫は安堵の表情を浮かべるが、「あなたの首には私の縄がかかっているんだから」という幸子の言葉に痛めつけられる。
そんなある日、道夫は地方での仕事に、取材の名目でフジ子(夏川結衣)を呼び出す。
これまでと違い、きちんとメイクをして道夫の前に現れるフジ子。
フジ子の告白以来、二人の間には違う時間が流れ始めていた。
それでもどこか警戒気味のフジ子に、道夫は「幸子と別れたい」と相談を切り出す。
道夫にキスされ、気を失うフジ子。
道夫は彼女の心までも我がものにしてしまうのだった。
同じ頃、幸子は弓子(南野陽子)の料亭にいた。
道夫をめぐってにらみ合いになる二人。
そこへ弓子のパトロンが乗り込んでくる。
幸子が弓子と道夫の関係を告げ口したのだ。
パトロンに突き放され、顔面蒼白となる弓子。
その数日後、弓子は自ら命を絶ってしまう。
弓子が死んだことで、マスコミからスキャンダルのターゲットとされた道夫は、外も歩けない状態になる。
フジ子はそれを押さえ込もうと情報操作に奔走するが、騒動を引き起こした幸子本人は悪びれもせず、ウジ虫を退治したと居丈高に振る舞い、道夫の給料にまでも口を出すように。
さらに、道夫がフジ子を誘惑したと直感した幸子は、村岡トモ子殺害を自白する道夫の録音声を突きつけ、彼を一層縛り付けようとする。
だが、その行動こそが、道夫の中にあった幸子への殺意を確実なものとしてしまうのだった。
幸子の殺害を決意した道夫は、フジ子に岡野(石井正則)の取材を依頼。
“鬼才・岡野正一”と紹介された岡野のもとへ、食品会社のキャンペーンポスターの仕事が舞い込む。
幸子にも励まされ、当初は張り切っていた岡野だったが、身の丈に合わない大きな仕事を抱え、プレッシャーに押しつぶされそうになっていた。
さらに、道夫の動向を探る幸子にその後も度々呼び出され、その帰りに漂う香水の匂いに、妻の和子(三浦理恵子)も気づいてしまう。
だが、それこそが道夫の狙いだった。
ある夜、フジ子の自宅を訪ねた道夫は、幸子に男がいると嘘をつき、男がいるときに彼女のマンションに乗り込むため、アリバイ作りに協力して欲しいと依頼。
そして幸子には、その日、幸子のところにポスターを届けるよう岡野への伝言を頼むのだった。
事件当日。
道夫はフジ子の到着を待ち、幸子のマンションへと向かう。
その直後、社長室の電話が鳴った。
道夫を待つ幸子がかけてきたのだ。
その瞬間、道夫の真意に気づいたフジ子は、衝撃を受けつつも、道夫の頼み通り、アリバイ作りに協力する。
一方、幸子の部屋に到着した道夫は、靴のプレゼントにはしゃぐ幸子の首にスカーフを巻きつけると、涙を流しながら絞め上げる。
そして、自分が部屋を訪れた痕跡を消すと、慌てて部屋を出ていくのだった。
入れ違いにやってきた岡野は、鍵の掛かっていないドアを開け、部屋の中へと入っていく。
そして、ソファーに倒れている幸子の顔に置かれた帽子を外した岡野は、涙を流しながら息絶えている幸子の姿に驚がくし、悲鳴を上げながら逃げ出してしまう。
フジ子が待つ社長室へと戻った道夫は、幸子の部屋から持ち出したボイスレコーダーを再生する。
そのとき、道夫の携帯が鳴った。
岡野からだった。
電話に出たフジ子の声に戸惑う岡野。
そして転がるようにアパートに戻ると、布団をかぶって震え出す。
その頃、道夫はフジ子の胸に抱かれ、幸子を想いながら静かに涙を流していた……。
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