出演者:
米倉涼子・
仲村トオル・
釈由美子・
室井滋・
渡辺いっけい・
吉岡美穂・
紫吹淳・
山本陽子・
柳葉敏郎・
津川雅彦・
小林稔侍
主題歌:安良城紅「Here alone」
原作:松本清張「黒革の手帖」
安島に危ないところを助けられた元子は、警察に連絡すると言う安島に、「事情があるからやめて」と藤岡を不倫相手であるかのようにごまかした。
藤岡は、「この女だけは信じるな」と吐き捨てるように言い、店を出て行く。
だが、藤岡と元子の会話を立ち聞きしていた安島は、元子の過去をしきりに聞きたがる。
それに対し、元子は親の遺産でこの店を買ったと答える。
複雑な家庭環境だった自分の過去を虚実織り交ぜて話す元子に、自分も似たような過去を持つ安島は、複雑な表情を見せる。
数日後、楢林美容外科クリニックを訪れた元子は、出し渋る楢林から5千万円を受け取った。
元子は、その内の1千万円を、楢林からの退職金だといって市子に渡し、この金で喫茶店でも開いたらと、市子と不動産めぐりを始める。
元子に感謝しつつも、どこか躊躇している様子の市子。
一方、元子に好意を持つ橋田が、本格的に元子へのアプローチを開始してきた。
自分の誘いをうまくかわす元子に、橋田は「銀座一のクラブ『ロダン』を買ってやる」とホテルのキーを渡し、店を出て行く。
一度は、ホテルに足を向けた元子だったが、「買ってもらうんじゃ、波子と同じ」と、黒革の手帖を手に、新たな作戦を企むのだった。
数日後、元子にお金を取られてから、波子への執着心も失せてしまった楢林のもとに、波子がやってきた。
楢林の支払いが遅れ、店の開店が一週間も遅れているのだという。
波子をどうにかなだめ、追い返した楢林は、そのまま自分も出かけていくが、忘れ物を取りに部屋に戻ったところ、出て行ったはずの市子がそこにいた。
元子の部屋に市子がやってきた。
市子は、不動産と契約しなかっただけでなく、元子に1千万円を返すと言い出す。
説明を求める元子に、市子は言葉に詰まってしまう。
その時、元子は市子が持ってきた手土産が、市子のアパートからだと遠回りになるところで買ってきたものだと気がつく。
「楢林美容外科クリニックにいらしたの?」
元子の問いに、市子は外から様子を見ただけだと答える。
気になっただけだと言う市子だったが、元子は市子が楢林を忘れられないのだと確信。
「未来が近くにあるのに、どうして過去に戻ろうとするんですか?」と市子に詰め寄り、「愛情というより、腐れ縁よ」と市子を責める。
黙って聞いていた市子は、「いい夢見させてもらったわ。だから、こ
んな別れ方は残念」と言い、元子に「あなたは女の気持ちが分かっていない」と言って、部屋を出て行く。
その日の閉店後、澄江という女性が『カルネ』で働きたいとやって来た。
赤坂の料亭『梅村』で働いていたという澄江に興味を持った元子は、彼女を雇うことに。
翌日の開店前、元子が澄江をみんなに紹介していると、血相を変えた波子が飛び込んでくる。
楢林の弁護士が、もう援助できないといいに来たというのだ。
元子のせいに違いないと言って、元子につかみかかる波子。
だが、元子は波子をねじ伏せ、「私はあなたなんか相手にしてないわ」と言い放つ。
「お前なんか、銀座で商売できへんようにしたるから」と叫んで出て行く波子。
それを見ていた澄江は、「ママ、かっこよかったです。私、ママみたいになりたい」と元子に擦り寄るのだった。
その後、客の見送りに外に出た元子の前に安島が姿を現す。
「君、銀行に勤めてたとき、何したの?」と言う安島に、言葉の出ない元子。
数時間後、とあるホテルの一室で、抱き合う元子と安島の姿があった。
自分からキスをする元子。
「口止め料か?」と言う安島に「自分でも分からないの」と答える元子で……。
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