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主題歌:安良城紅「Luna」
原作:松本清張「わるいやつら」
大晦日の夜、寺島豊美(米倉涼子)が勤める戸谷病院に、心臓発作の急患が運ばれてきた。
慣れない夜勤の新人医師・葉山(平山広行)の処置に業を煮やした豊美は、敷地内にある院長である戸谷(上川隆也)の自宅へ行き、戸谷本人を呼び出す。
病室ではこの患者とは不釣合いに若い妻・横武龍子(小島聖)が付き添っていた。
この3人の出会いが、後に豊美の運命を大きく狂わせることになるとは、豊美自身、思いもよらないことだった。
やがて龍子と関係を持つようになった戸谷は、毎日飲ませると心臓が弱っていくという偽の毒薬を龍子に渡していた。
自由になって、もっと戸谷に会いたい。
そう願いながら、渡された薬を本物だと信じ、夫に飲ませる龍子。
だが、戸谷は、罪の意識にさいなまれる龍子の様子を楽しんでいたのだ。
そんなある日、友人の弁護士・下見沢(北村一輝)から、有名デザイナーからもらったという高級ドレスを渡された戸谷は、豊美を食事に誘う。
そのドレスを身にまとい、まるで別人のように美しく変身した豊美に心躍らせる戸谷。
この夜から、二人は急速に接近する。
ある週末、戸谷に誘われ、温泉へと出かけた豊美。
しかし、幸せな時間に浸る間もなく、戸谷の愛人・藤島チセ(余貴美子)が旅館に押しかけてきたことから、豊美は屈辱的な思いで、その場を去るのだった。
そして、以前と同じ、ただの院長と看護師の関係に戻った。
数日後、下見沢が体調が優れないという顧客のデザイナー・槇村隆子(笛木優子)を戸谷病院へと連れてくる。
隆子の美しさに一抹の不安を覚える豊美は、思わず嫉妬交じりの発言をしてしまう。
そんな豊美に戸谷は「振られたのは自分だと思っていた」と声をかける。
そして、解けていた豊美の靴紐を結んでやる戸谷。
豊美は思わず思いの丈を戸谷にぶつけ、その場を飛び出してしまう。
しかし、豊美の不安は的中した。
隆子と親しげに出かける戸谷を目撃した豊美は、思わずタクシーでふたりを追いかける。
だが、すぐに見失ってしまうのだった。
戸谷への複雑な感情に苦しむ豊美。
そんな時、病院で偶然にも戸谷を訪ねてきた喪服姿の龍子に遭遇する。
尋常ではない龍子の態度に、豊美は思わずふたりの会話を立ち聞きし、戸谷が彼女と関係をもっていたこと。
整腸薬を毒薬と偽り、龍子に渡していたことを知る。
夫の遺体から毒物が検出され、警察から事情聴取されたという龍子は、さらに戸谷に結婚を迫りはじめた。
そんな龍子に嫌悪感を覚えた豊美は、鎮静剤を手にふたりの間に入る。
豊美の登場にますます興奮する龍子。
ようやく鎮静剤で眠らせることができたものの、再び龍子が目を覚ましたら、すべてを失ってしまう。
追い詰められた戸谷を救うべく、豊美は危険を承知でもう一度鎮静剤を打つことを提案。
死亡診断書は戸谷が書く、ばれるはずはない、と半ばけしかけるように戸谷の判断をあおいだ豊美は、龍子の血管に注射針を挿入したーー。
「私の手は、震えていませんでした。今まで人の命を助けたときとまったく同じように…」